MRAM用スパッタリング装置 NC7900

不揮発メモリー(NVM)として注目されているMRAM用多層膜を成膜する量産向けスパッタリング装置です。
STT-MRAMに採用される面内磁化型MTJと垂直磁化型MTJ両方の成膜に対応可能です。
研究開発装置として使用されてきたスパッタリング装置 EC7800をMRAM量産に対応できるよう、高スループット、低パーティクル化を実現しました。

製品情報

MRAM量産のMTJ素子多層膜成膜

  • 超高真空下での斜め入射回転成膜
  • 多層薄膜形成技術、良質な界面コントロール
  • 面内磁化型MTJと垂直磁化型MTJの両方に対応可能
  • 垂直磁化型MTJにおいて20枚/hのスループットを実現
  • 装置構成:クラスター式
  • チャンバー構成:スパッタ室、エッチング室、酸化処理室、ヒート室
  • 対応基板サイズ:φ300 mm
  • カソード:RMCカソード(DC、RF方式)、最大32基
  • カソードサイズ:7.1 inch
  • 主排気系:ターボー分子ポンプ、クライオポンプ

用語の説明

  • NVM:不揮発性メモリ(Non-Volatile Memory)の略。
    電源がなくても記録保持するメモリ。
  • MRAM:磁気ランダムアクセスメモリ(Magnetoresistive Random Access Memory)の略。
    MTJ素子を用いて、記録、読出しを行う不揮発性メモリ。このメモリは電源を切っても記録保持されるため、信頼性の必要となる箇所へ使用されます。
  • STT-MRAM:スピン注入磁化反転(Spin Transfer Torque)-MRAMの略。
    磁性層の磁化反転にスピン注入磁化反転を利用した次世代のMRAM。
  • MTJ:磁気トンネル接合(Magnetic Tunnel Junction)の略。
    TMR(Tunnel Magneto-Resistance) 効果によって電気抵抗が変化する素子。
  • 垂直磁化型MTJ:磁性膜に対して垂直方向に磁化させた記録方式。
  • 面内磁化型MTJ:垂直磁化型に対し、磁性膜に水平に磁化させた記録方式。